令和7年10月11日(土),12日(日),13日(月・祝)3日間,3年に一度の開催の島田大祭。
別名「帯まつり」と呼ばれており,今回で111回を数えるお祭りで,見どころ,歴史,スケジュール,アクセスについて詳しく紹介をしますね。
見どころ
島田大祭の運営は7つの街によって支えられていて,運営組織は7つの「街(がい)」と元宮,新組の計9つで構成です。
各街は独自の役割を担い,祭りの準備から当日の進行まで,協力をしながらお祭りを盛り上げています。
各街の見どころと屋台街を支える一流芸人の紹介します。
第一街の見どころ
大井神社の本殿で行われる,「奉納踊り」がまずは,前日の10日に行われます。
大井神社の神様が見守る中,お客様の方を向いて奉納踊りを披露します。
この日は芸人が事前に腕前を披露する「お手見せ」が行われます。
屋台踊りでは「せり上げ」といって舞台の下から踊り子が登場する場面があり,梃子係の青年の見せ場であり,これは一街の屋台でないと見られないです。
二日目の夜は,一街から五街まで屋台が,一街に勢揃いをし,位置付けを行い,最終日は大井神社から出発した屋台が再び神社に戻り,屋台が止まった後,屋根係の青年が仲間の拍手の中,屋根を降りて行き,全員を讃え合う青年の涙と笑顔は感動です。
※屋台街を支える一流芸人の紹介です。
唄 | 吉住 小三郎 |
唄 | 吉住 小貫三郎 |
唄 | 吉住 小十郎 |
唄 | 吉住 小穣 |
三味線 | 吉住 小三友 |
三味線 | 吉住 友孝 |
三味線 | 吉住 小友也 |
三味線 | 吉住 小貴彬 |
囃子 | 望月 左之助 |
囃子 | 望月 左京 |
囃子 | 望月 秀幸 |
囃子 | 望月 佐太寿郎 |
囃子 | 望月 美沙輔 |
第二街の見どころ
第二街は,映画「国宝」に出演の芸人が唄う屋台踊りがあり,唄方を務めている杵屋佐喜(きねやさき)は,今年6月公開の話題作,「国王」に出演し,劇中で主演の吉沢亮さんと相手役の横浜流星さんが披露する歌舞伎舞踊の曲を唄ってます。
屋台踊りも,本物の歌舞伎衣装と当代一流の長唄芸人の演奏が自慢であり,踊るのは幼い子供たちで,映画と同様に杵屋佐喜さんが唄います。
※杵屋佐喜さんからの本人のコメントです。
一流芸人が #島田市 に集まる #島田大祭 映画 「 #国宝 」を観た方はより楽しめるお祭りです。生の #長唄 をぜひ島田大祭で❗️ https://t.co/ntGdsEuGS9
— (一社) 島田市観光協会 【公式】 (@shimada_ta) September 17, 2025
※第二街の芸人の紹介です。
唄 | 杵屋 佐之隆 |
唄 | 杵屋 佐喜 |
三味線 | 杵屋 佐吉 |
三味線 | 杵屋 佐助 |
三味線 | 杵屋 浅吉 |
笛 | 福原 寛 |
鳴物 | 堅田 喜代 |
鳴物 | 堅田 新一朗 |
鳴物 | 梅田 巴 |
鳴物 | 堅田 喜之祐 |
第三街の見どころ
芳村金四郎様をはじめ現在歌舞伎座で活躍されている皆様が第三街の屋台を盛り上げ,上踊りの踊子は第三街を構成している本町三丁目・幸町・栄町の各町内から4歳から8歳くらいの子供が選出され,一流の芸人による長唄に合わせ,屋台の上で素晴らしい踊りを披露します。
※第三街の芸人の紹介です。
唄 | 芳村 金四郎 |
唄 | 芳村 辰三郎 |
唄 | 芳村 長五郎 |
三味線 | 杵屋 栄四郎 |
三味線 | 杵屋 正園 |
三味線 | 杵屋 栄次郎 |
囃子 | 望月 晴美 |
囃子 | 堅田 喜三久 |
囃子 | 堅田 喜三代 |
囃子 | 堅田 喜衣紗 |
笛 | 風聲 千晴 |
第四街の見どころ
第四街の見どころは屋台踊り,地踊りはもちろんありますが、魅力は屋台の引き回しにあり,引手の青年,中老が威勢よく屋台を走らせ,素早い屋台上部の回転が行われます。
屋台は他の街のものと比べると一回り小型でありますが,境界線において他の街の屋台とのすれ違いは,喧嘩祭りのような迫力のあるすれ違いが行われています。
※第110回(2022年)の第二街と第四街の屋台すれ違いの動画で,盛り上がっております。
特に女子青年を中心に構成された地踊りチームは,過去に行われた地踊りコンクールにおいて豪華絢爛賞を複数回の島田大祭において連続受賞の達成しております。
※第四町の芸人の紹介です。
唄 | 青島 静子 |
唄 | 竹内 あき |
唄 | 小林 百合 |
三味線 | 新井 康子 |
三味線 | 坂田 舞子 |
三味線 | 楡井 李花 |
笛 | 福原 千鶴 |
笛 | 福原 百恭 |
笛 | 福原 寛乃 |
囃子 | 藤舎 英佳 |
囃子 | 藤舎 千穂 |
囃子 | 藤舎 夏実 |
※振付・後見の紹介です。
振付指導 | 花柳 寿美多未 |
後見 | 花柳 美緒里乃 |
後見 | 花柳 美希豊乃 |
後見 | 花柳 美喜萩乃 |
後見 | 花柳 美保史華 |
第五街の見どころ
第五街の見どころは屋台仕掛けにあり,一つ目は「せりあがり」で,舞台の床の一部をくり抜き,そこから踊り子を舞台上に押し上げるもので,踊りの途中の舞台転換や意表をついた演出に使われて,踊り子が登場する際に使われる「石橋(しゃきょう)」という,屋台踊りの演目があります。
二つ目は仕掛けは屋台の回転で,屋台の方向転換ですが,屋台全体を動かすのは難しく,簡単ではなく,そこで,屋台の舞台から上の部分を持ち上げて,回転させる仕掛けです。
回転は全て人力で行われております。
長唄 | 松島 庄十郎 |
長唄 | 東音 海津 紫乃 |
長唄 | 東音 大島 早智 |
三味線 | 東音 山本 英利寿 |
三味線 | 東音 佐藤 さくら子 |
鳴物 | 藤舎 呂裕 |
鳴物 | 藤舎 朱音 |
鳴物 | 望月 太左幹 |
鳴物 | 望月 大貴 |
笛 | 風聲 晴代 |
第六街の見どころ
第六街の鹿島踊りは,お鏡は高校生,中学生が踊り,鼓,ささらは小学生が踊り,衣裳もすべて正絹で揃えていて,豪華で見ごたえがあり,鹿島踊りの見どころは「お門入り」です。
「お門入り」は縁起の良い行事で疾病退散,無病息災,五穀豊穣を願い,依頼された家庭に玄関から振り込み(玄関から踊りながら家屋の中にはいる)をします。
大祭期間中10ヶ所程度で行う予定でいます。
第七街の見どころ
両腰の着物の帯を下げ,厳かな踊りと所作から熟練の技がにじむ大奴。
島田大祭のメインイベントでもある神輿渡御(みこしとぎょ)の警護の務めです。
大名行列の花形であり,神輿に乗った神様が通るための道を,大奴が踏み固めるという大切な役割を担っております。
大奴に続く「狭箱」・「台傘」・「立傘」の仕草は,独特の足の動きと共に美しい舞とも思える所作を見せつけます。
次は大鳥毛で大鳥毛は赤い房と頭の部分があり,上部を「矛(ほこ)」と呼んでいて,重量は35㎏あります。
天空の悪魔を倒し世に平和をもたらすものと言われており,臨場感あふれる催しです。
そして大暗闇の中,スポットライトに浮かび上がる本陣。
提灯が一列に並び,火が焚かれます。
「本陣入り」は江戸時代の参勤交代のおり,お殿様が本陣へ入場するのを再現したもので大きな見どころです。
しぶい声で見事な節まわしの歌が歌われる中,大勢のお供にかしずかれた,かわいいお殿様が馬に揺られて行き,馬の背の両側に付けた葛篭(つづらこ)の間には,お殿様がお使いになる寝具などが載せられており,その重さは約60㎏もあります。
元宮
元宮は「お宿」を担当しており,お宿とは行列に携わった関係者たちが、休憩する際に,大井神社に向かって帰れるように御世話をする役割となります。
大祭最終日,大名行列を先頭に御神体を乗せた御神輿を里帰りさせる為に編成された役割1kmにおよぶ「御神輿渡御行列」は,朝に大井神社から出発し,昼頃に御旅所に到着となります。
稚児行列
島田大祭は大井神社の御神輿が前鎮座地であった,下島村のお旅所にお里帰りする神輿渡御行列が主体となり,この神輿御行列の一員として横井町の稚児行列が参列しております。
稚児行列は御渡り行列のほぼ中央に位置しており,神輿の前,猿田彦の直前を行列となり,当日,華やかに神輿を先導する形で繰り広げられて,稚児は2歳位〜7歳位の男女約計40名が参加していて,町内のお孫さん,ひ孫さんをはじめ町外,お嫁先の市外からの参加も見られます。
行列衣装は男児は紫,女児は赤の衣装となり,最近は祭典本部で保管維持された衣装を毎回無償で貸し出しを行なってます。
歴史
島田大祭は1695年(元禄8年)陰暦9月に始まったとされ,300年以上前から歴史のあるお祭りです。
祭りの詳細は「志太郡誌」に記述があるものの,原型は明らかになっていなく,その昔,島田宿に嫁いだ女性が,大井神社で安産祈願をしたのち,宿で帯を披露していましたが,いつからか女性ではなく大奴が帯を刀にかけて,町を練り歩くようになり,これが大名行列の始まりとなります。
お祭りは前日・1日目・2日目・3日目で内容が異なり,前日は衣装揃えで,無事に祭りが行えるよう願いを込めてお祓いを受けることで,祭りの準備が完了です。
1日目は御夕祭で,大井神社で宵闇祭りが開催され,お供が町内外で披露をし,2日目は御本祭で,大井神社で式が執り行われ,「大奴」,「大鳥毛」,「鹿島踊」が境内である春日神社前から本殿までを一周します。
最終日はお渡りとなり,豪華な大名行列が練り歩き,大奴が先頭を務め,神輿渡御行列,鹿島踊,屋台と1kmに及ぶ行列が続き,朝に大井神社を出発した大名行列がすべての工程を練り歩くには10時間ほどかかり,夕闇のころになると,行列は短くなり,「本陣入り」が行われます。
島田大祭は3年に一度の寅・巳・申・亥の年の10月上旬に開催され,日本三奇祭,天下の三大奇祭,東海の三奇祭と呼ばれることもあります。
島田大祭の大名行列は静岡県指定無形民俗文化財に指定されています。
日程・開催場所
開催日時 | 2025年10月11日(土),12日(日),13日(月・祝)の3日間
8:00〜21:30 |
開催場所 | 静岡県島田市 本通およびその周辺 |
料金 | 無料 |
主催 | 島田大祭保存振興会 |
お問い合わせ | 第111回島田大祭事務局 0547-35-7111(8:30〜17:30 土日祝休み)
一般社団法人島田市観光協会 0547-46-2884(8:30〜17:00 月曜休み) |
アクセス | 東海道本線「島田駅」から徒歩5分 |
駐車場情報・交通機関・交通規制について
島田大祭の開催期間中,一般駐車場は大井川緑地公園(島田球場南側)の無料駐車場が利用可能です。
観光バス無料駐車場は大井川緑地公園(博物館西側)になります。
会場までの無料シャトルバス運行があり,(大井川緑地公園〜JR島田駅南口間)で10月11日(土)12日(日)13日(祝)午前9:00〜午後8:00までです。
島田大祭を安全に行う為,祭り期間中は本通りを中心に車両の交通規制が行われ,その他の場所でも時間帯により規制があります。
開催場所が島田駅周辺で混雑が予想される為、電車などの公共交通機関でのご利用をオススメします。
電車でのアクセス方法
開催場所がJR島田駅周辺および本通りであり,東京方面からや名古屋方面からお祭りにお越しになる方への電車での情報をご案内します。
東京方面からの電車でのご案内
(東海道新幹線)東京駅→(東海道新幹線)静岡駅→電車への乗り換え(東海道本線)静岡駅→JR島田駅 |
名古屋方面からの電車でのご案内
(東海道新幹線)名古屋駅→(東海道新幹線)掛川駅→電車への乗り換え(東海道本線)掛川駅→JR島田駅 |
まとめ
令和7年10月11日(土),12日(日),13日(月・祝)3日間,3年に一度の開催の第111回島田大祭の見どころ,歴史,日程・開催場所,駐車場,交通規制情報についてまとめました。
約40万人が訪れる大規模なお祭りの為,今年も祭りが盛り上がるのが今から楽しみですね。
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